福井県と日本マイクロソフトの行政DXやシスコの日本デジタル化促進など:週刊DXニュース(2021/2/15号)

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日本マイクロソフトと協力し、DXモデルを目指す福井県

2021年2月12日、日本マイクロソフトと福井県が連携協定を発表しました。

福井県では、「県民主役」、「徹底現場主義」、「市町協働」の3 つの重要政策ポリシーのもとに、2040年という未来を見据えて、世界が目指す「福井モデル」の確立を目指しています。そこに日本マイクロソフトがクラウドサービスや先進技術等のデジタル技術を活用する取り組み行う形で連携協定の締結が行われました。

日本マイクロソフトと福井県の連携締結式の模様
締結式の模様(出典:日本マイクルソフトのプレスリリース)

福井県のこれからの具体的な取り組みは数多くの中で、クラウドコンピューティングの研究と実践、人材の育成や働き方改革推進など、多岐に渡ります。

以前の週間DXニュース(2021/1/26号)で日本自治体のDXの取り組みについて紹介している通り、多くの企業・団体がDXの重要性を認識していることは明らかです。しかし、事例が少なく企業側も進めることが難しい現状があるかと思います。こうした問題に対応するためにも行政・自治体含めこういった事例は日本のDXの加速のためにも公開頂き、1つ1つ学んでいくことが重要かもしません。

福井県と日本マイクロソフトが「行政×デジタルトランスフォーメーション」に関する連携協定を締結(日本マイクロソフト)

マイクロソフト自体のDXについてご興味のある方は、ぜひDXReviewのマイクロソフトのDX成功事例と「人事」起点の組織変革をご覧ください。

シスコが産学官と連携し、日本のデジタル化を促進

2021年2月12日、シスコシステムズ合同会社(以下シスコ)は産学官と連携し、CDAを通じて日本のデジタル化を促進することを発表しました。

このCDA(Country Digital Acceleration)は、生活の質の向上促進や誰もがデジタル改革の恩恵を最大限に享受できる社会づくりに貢献することを目指している、シスコ独自のプログラムで、既に40カ国で政府、産業界、学界と協力の上、900以上のプロジェクトに取り組んだ経歴を持ちます。

日本のCDAでは具体的に以下の分野に注力するとのことで、大きな事例として各分野に関連する多くの経営者にとって参考になると考えられます。

  • 安心・安全な公共インフラ
  • 教育のデジタル化
  • テレワークの推進と高度化
  • 新型コロナウィルス対策と遠隔医療
  • サプライチェーン
  • 規制改革とデジタル社会
  • 5G インフラストラクチャ

また、こちらの取り組みは週間DXニュースの 2021/1/26号 で紹介したデジタル社会形成基本法案が強く反映される印象を受けます。

パンデミックからの包摂的な回復を支援するカントリー デジタライゼーションを加速(シスコ)

司法書士のオンライン申請の促進

2021年2月15日に日本司法書士連合会は、「日司連公的個人認証有効性確認システム」を構築し、登記と印鑑証明の申請過程を改善しました。業界初のDXとのことです。この改善を可能にしたのは、商業登記規則等一部の改正によるものです。既に改正する省令が施行されており(2021年2月15日(月))、本システムを利用することが出来ます。

本システムの採用により、司法書士を依頼する人はマイナンバーを使って申請できます。ここれにより、司法書士が依頼者の本人確認や申請の添付書類の確認がより素早くできるようになった上、偽造やなりすましを見抜き、依頼者の財産を守りながら、司法書士のオンライン申請を促進しています。

このオンライン申請を促すためのシステムもやはり新型コロナがきっかけとなったかもしれません。今後も様々な領域でデジタル化の有用性が明らかとなり、デジタル化をあまり重視してこなかった領域も新しい技術を取り入れていくことが考えられます。またこの明らかとなった有用性はコロナ禍が落ち着いても変わらず、依然と重要性は高いと考えられます。

「日司連公的個人認証有効性確認システム」を構築しました(日本司法書士連合会)

いかがでしたでしょうか。少しでもDXに取り組む経営者・リーダーの皆さまにとって役立つ情報があれば幸いです。次回の週刊DXニュースもお楽しみください。