DX Review週刊DXニュースとは
毎週の気になるDX関連ニュースをダイジェスト形式でお届けします。DX関連のリサーチ情報から企業の製品情報まで、DXを推進する経営者・リーダー必見の内容をまとめましたのでぜひご覧ください。DX Review編集部では毎月のDX関連イベントのお申込み情報もまとめています。注目のDX関連イベントページもあわせてご覧ください
※DX Reviewは経営者・リーダーのためのDX総合情報サイトです。国内外のDX事例やDX有識者・経営者によるオリジナル記事に加えて、毎月のイベント情報やDX関連ニュースを配信しています。重要情報を見逃さないためにもぜひ会員登録(無料)、ブックマークをお勧めします。
今週の気になるDX関連ニュースまとめ
デジタル社会にかかわる基本理念を示す「デジタル社会形成基本法案」が審議入り
自民党部会がデジタル庁関連法案を了承したことが伝えられました(産経新聞)。記事によれば、自民党は2021年22日、デジタル社会推進本部や内閣第2部会などの合同会議を開き、マイナンバーと個人の預貯金口座をひも付けて公的給付金の支給や災害時の手続きの負担軽減を図る2法案を了承すると共に、デジタル庁創設を柱とする関連6法案の審議を終えたとのことです。今後のスケジュールは与党内の手続きを経て2021年2月6日に閣議決定、その後、国会に提出する方針だとなります。
「デジタル社会形成基本法案」は国民が利便性を感じられる社会の実現を目指し、日本のデジタル化の遅れを取り戻そうとしています。マイナンバーと個人の預貯金口座をひも付けることで、公的給付金の支給や災害時の手続きの負担を軽減させることも具体的なユースケースの一つです。
国や政府のDXに興味のある方はぜひDX Reviewが取材した“理論と実践”で語る行政DXの未来もあわせてご覧ください。一般的に多くの大企業よりもレガシーシステム、それに内部ルールも多く、組織構造としてDX推進が難しい政府のDX事例は、多くの大企業経営者にとっても参考となるはずです。
日産東京販売HDがデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として新会社を設立
2021年1月20日、日産東京販売HDは、傘下の下記日産系販売会社3社を統合し、新会社を設立すると発表しました。
- 東京日産自動車販売
- 日産プリンス東京販売
- 日産プリンス西東京販売
今回の統合と新会社設立は、DXの推進の一環であり、日産東京HDは業務と経営の最適化と効率性を高め、新しい取り組みに挑戦し継続的な事業拡大を目指すとのことです。
新型コロナと日本企業のDXでもご紹介したように、DXは紙から離れデジタル技術を活用するだけを目的にしている訳ではありません。DXは従来の業務、ビジネスモデル、組織、人間、企業文化の変革ということであり、今回の日産東京HDの3社の統合という動きは正にそのような背景も含まれた大胆かつ勇気のある意思決定だと感じます。
「日産東京販売株式会社」を設立(東京日産販売HDプレスリリース)
三重県が法令に関する問い合わせにAIを活用。自治体DX。
法令に関する問い合わせへの対応は同一内容での回答が難しいものです。そのため、地方公共団体の職員は書籍等を毎回調べて一つの問い合わせに対応しており、その時間と負担は膨大です。このプロセスの最適化を目的に、三重県がAIを活用し自治体のDXをNECと共に推進するというニュースがありました。
NECは、大量のテキストデータを高速・高精度に検索可能なNECのAIテキスト含意認識技術を活用し、地方公共団体の事務処理における法規集・事例集・書籍等の検索作業を支援するシステムの開発に取り組んでいます。
その一環として、本年1月から3月にかけて三重県選挙管理委員会(以下 三重県)の協力を得て、選挙事務に関する法令、法令の解釈と運用に関わる裁判所の判例、所管官庁からの通知、行政実例等の検索を支援するシステムの実証実験を行います。
本実証実験は、大量かつ頻回に追加と差し替えが発生する法規集・事例集等の書籍に含まれる法令・判例・通知・行政実例等を対象に、AI検索技術を活用する全国でも初めての試みです。
https://jpn.nec.com/press/202101/20210120_01.html
先週は9自治体の脱ハンコのニュースをご紹介しましたが、最近は全国の自治体DXが加速しているようです。デジタル庁の動きに加え、地方自治体が並行して様々なDXの成功事例を作り日本のデジタル化も加速していくことに期待が持てます。
NEC、三重県で選挙事務における法規集・事例集等の検索作業を支援するAIシステムの実証実験を実施(NECプレスリリース)
いかがだったでしょうか。来週の火曜日もまたDX Review編集部が週刊DXニュースをお届けしますので、ぜひお楽しみください。