マーケティングオートメーションのツール選定方法や大学入試DXなど:週刊DXニュース(2022/3/1号)

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WACUL:マーケティングオートメーションツールの選び方を公開

2022年2月28日、株式会社WACUL(ワカル)はマーケティングオートメーションツール(以下MA)に対して「比較表に惑わされないツールの選び方」のレポートを発表しました。

この発表では、自社へ導入する MA を選ぶ際、機能一覧で比較してもほとんど差はない。唯一異なるのはそのプロダクトが理想とする世界観(思想)だ。よって「これから自社が実現したいこと」と最も近い思想を持ったMAを選ぶべきである。とのことでMAの思想がツール選びに必要な観点になるとのことです。

調査内容としては主要MA(Pardot、HubSpot、Adobe Marketo Engage、Oracle Eloqua)に対して4社に直接取材を行い特徴の整理行っていますが、その結果、機能についてはどれを選んでもMAとしての役割を果たせるが、思想には確固たる違いを見つけたとのことでした。思想の違いについては下記表の通りです。

出典:https://wacul.co.jp/lab/marketing-automation-tool-comparison/

こうした思想は「今後アップデートされる機能」「CS(カスタマーサクセス)の方針」などに表出されるため、MAを選定する場合は自社の思想にマッチしたツールを導入すべきであるとのことです。

比較表に惑わされないツールの選び方(マーケティングオートメーション編)(WACUL)

アイリッジ:「業務のクラウド化・デジタル化」について状況調査を実施

2022年2月28日、株式会社アイリッジはアサイン予定管理・外部人材調達など人材リソースの最適配置をサポートする「Co-Assign」(コーアサイン)利用中の企業を対象に、2022年2月10日~2月17日に「業務のクラウド化・デジタル化」に関する調査を実施し、24社からの回答をもとにした調査結果を発表しました。結果の一部を紹介します。

調査により、IT企業においても付帯業務の非効率性は課題となっているとのことで、中でもリソース管理はクラウド化・デジタル化の遅れによる負担が大きいことがわかりました。リモートワークでメンバーの稼働状況やプロジェクトの見えにくさも増しているようです。

出典:https://iridge.jp/news/202202/31436/

 リソース管理の負担が大きい背景としては、引き合い増・人手不足に加え、請け負うプロジェクトの多様化が一因にあると考えられます。DX需要が加速する中、企業の基幹システムと繋ぎ込みビジネスモデルそのものを変革するような大規模案件が増えると同時に、短期間での成果創出やPDCAを求められるような案件、また企業の内製化チームと伴走する案件も増えており、要員計画や人材配置の難易度が高まっているためです。

 そのような背景がありながらクラウド化やデジタル化が進まない理由としては、Excel等での管理が常態化している中、リソース不足で改善に手が回っていないこと、また、顧客企業や協力企業等取引先の進め方に合わせる必要から変更の調整がしにくいことが見えてきました。ニッチな業務であることから専用クラウドサービスがまだ少なく、選択肢として認知されていない現状も想定されます。

IT企業のDXを阻む2大ボトルネックは人手不足と取引先のアナログ管理。「業務のクラウド化・デジタル化」調査(アイリッジ)

関西学院大学:「TAO」導入により入試のDXを推進

2022年2月22日、関西学院大学が世界標準モデルの入試システム「TAO(The Admissions Office)」を採用することが決定しました。初年度においては、外国人留学生入試を行っている国際学部と大学院の各研究科で利⽤されるとのことです。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000020246.html

導入の背景としては、2039年に向けての超長期ビジョン・長期戦略として「Kwansei Grand Challenge 2039」を定めており、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」が経営上の最重要戦略と位置付けられているためです。

これまで、外国人留学生入試や大学院入試に適したシステムは存在せず、既存のWeb出願システムをカスタマイズしたり、一からスクラッチ開発するしかありませんでした。
 これに対し、TAOでは、「フォーム作成機能」によって、大学の管理者が自ら出願フォームを設定でき、どのような変化に対しても時間・コストをかけることなく柔軟に対応できるとのことです。

関西学院大学 「TAO」導入により入試のDXを推進(プレスリリース)

いかがでしたでしょうか。少しでもDXに取り組む経営者・リーダーの皆さまにとって役立つ情報があれば幸いです。次回のDXニュースは3月8日に掲載します。次回もぜひお楽しみください。