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国内企業管理職の半分以上が「DX」を誤認識!?
2021年4月23日、企業と顧客がデジタルでつながる「攻めのDX」を支援する株式会社フレクト(以下:フレクト)は、全国の経営層、事業本部長/執行役員クラス、部長クラスのいずれかに該当する300名を対象に、DXの実態を明らかにすることを目的とした実態調査の結果を発表しました。
本調査では、フレクトはDXの取り組みを「攻めのDX」と「守りのDX」に分離しておりそれぞれ以下の通りに定義しています。経産省が提示した「DX推進ガイドライン」は「守りのDX」ではなく「攻めのDX」に当たると主張しているという前提があります。
- 「攻めのDX」:企業と顧客がつながる、顧客体験創出のためのデジタル化(顧客接点の変革、サービス商品の変革、ビジネスモデルの変革等)
- 「守りのDX」:社内の生産性向上のためのデジタル化(業務処理の効率化、業務プロセスの改善、経営マネジメントの改善等)
上記前提を踏まえた主な調査結果として、は次の通りです。最初に、DXの必要性を実感している企業は70%以上と多いものの、DXに期待される成果について書かれた際に、上位3回答は「コスト削減」(51.7%)、「業務プロセスや業務システムの改善」(48.3%)、「リスク回避」(23.7%)であり「守りのDX」に該当します。
上記前提を踏まえた主な調査結果として、DXに期待される成果として以下の通り上位3回答が「守りのDX」に該当していることが分かりました。
- コスト削減(51.7%)
- 業務プロセスや業務システムの改善(48.3%)
- リスク回避」(23.7%)
ただし、DXに取り組んでいると回答した企業に対して取り組みが「攻めのDX」と「守りのDX」のどちらに該当するかと質問したところ、上記回答から「守りのDX」に取り組んでいる企業が大半であることが分かったものの、自社DXの取り組みが「攻めのDX」に該当すると回答した企業が67%でした。この結果からDXの認識がずれている可能性があると結論づけています。
DXの重要性について意識が高くなっていることはとてもいいことです。しかし、DXについての認識不足があることをフレクトが本調査で示しています。経産省の担当者もこの観点は把握しており、課題として取り組んでいるそうです(詳細:経産省DXレポート2が示す危機感と加速シナリオ。未変革企業はデジタル競争の敗者に)。当サービスであるDX ReviewもDXの認識を広めるべく、これからも努力していきます。
企業と顧客がデジタルでつながる「攻めのDX」を支援するフレクト、企業のDX推進に関する実態調査レポートを発表(プレスリリース)
IPA:DXの人材不足が続く
2021年4月22日、独立行政法人情報処理推進機構(以下:IPA)は、2020年8月~2021年3月の間実施したデジタル時代のスキル変革等に関する調査の結果を公開しました。国内企業1857社、国内企業に所属するIT人材1545人、海外企業に所属するIT人材616人へのアンケート調査を行いました。目的は変革を推進するための組織や人材マネジメントのあり方の深掘りとのことです。
本調査により、2019年と比較してDXに取り組んでいる企業が 41.2%から53.2%へ増加したことが分かりました。これは2019年の調査ではDXに取り組んでいる会社は従業員が1,001名以上という大企業が主でしたが、中小規模の企業もDXを始めたことが増加の要因として大きいと考えられます。
しかし、本調査により人材不足に直面している企業が過半数ということが明らかになり、特にDXの成果が出ていないと答えている企業に多いようです。成果が出ていない企業よると「採用したい人材のスペックを明確にできない」、「魅力的な仕事を用意できない」、「魅力的な処遇が提供できない」といった問題があるようです。
今回の調査で「採用したい人材のスペックを明確にできない」という回答がありましたが、管理側、採用側といったITに直接関係無いと思われがちな立場の人達こそDXへの理解を深める必要があるのかもしれません。
プレス発表 「デジタル時代のスキル変革等に関する調査報告書」を公開(IPA)
Amazon:AWS ITトランスフォーメーションパッケージを発表
2021年4月20日、AmazonジャパンはAWS ITトランスフォーメーションパッケージ(略:ITXパッケージ)を発表しました。ITXパッケージはAWSへの大規模なシステムの移行を実現し、DXをサポートするためのサービスです。
AWSではMigration Acceleration Program (MAP)というクラウド移行を支援するプログラムをご提供してきましたが、「クラウド化を推進する人材育成とは?」や「移行計画をどのように作るべきか分からない」という様々な声があったようです。ITXパッケージはそう言った課題や不安の声に対応するため提供し始めたとのことです。
ITXパッケージのプログラムは「評価」、「計画立案」、「移行」という3つのフェーズに分けられ、具体的には以下の通りです。
DXにおいて、クラウド移行は多くの企業にとって価値があるかと思います。AWSのITXパッケージは人材育成や組織立ち上げと言った、今DX上で必要とされている観点が含まれたまさしく包括的な支援パッケージと言えます。クラウド移行を検討している企業は、このAWSの新パッケージを検討してみてはいかがでしょうか。
AWS ITトランスフォーメーションパッケージ – 評価・移行計画立案・移行の3フェーズで、クラウドへの移行を成功させる(AWS)
いかがでしたでしょうか。少しでもDXに取り組む経営者・リーダーの皆さまにとって役立つ情報があれば幸いです。ゴールデンウィークのため、次回の週刊DXニュースは5月11日(火)になります。ぜひお楽しみください。