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パーソル、DX推進に関する最新動向調査レポート2021を公開
パーソルホールディングス株式会社は、2021年7月27日に企業のDX推進に関する課題と取り組みに関する調査を行いました。本調査は、近年多くの企業で活発化している「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の推進状況、課題、取り組み内容について、大企業から中小企業まで約1,500名の経営者・IT担当者・人事担当者を対象に調査したものとなります。
本調査結果のサマリーは次のように紹介されています。
- 1.DX推進の実態
- DX推進にあたり、「超大手企業」「大手・中堅企業」はいずれも「非常に課題を感じている」「やや課題を感じている」の合計が6割を超える。しかし中小企業では4割強と、20ポイント近くの開きが生じている
- 2.DX推進の障壁
- DX推進の障壁としては「推進のためのスキルを持った人材を社内で育成できない」(21.1%)が1位、「セキュリティ対策に不安がある」(19.9%)が2位となった
- 3.DX推進にあたっての人材確保
- 外部人材を何らかの形で活用する企業は、全体で67.7%となった。他方、「ほぼすべて自社内の人材で対応」と答えた割合は中小企業のほうが「超大手企業」「大手・中堅企業」より高い29.9%だった
- 4.DX推進にあたってセキュリティ対策・個人情報管理の状況
- 「ある程度は対応ができている」「十分に対応ができている」を合わせると49.2%程度になるものの、そのうち「十分に対応ができている」と回答したのは全体平均で9.6%にとどまった
自社のDX推進情報を知るための指標としてはIPA、経済産業省が作成したDX推進指標を用いたベンチマークを行っている企業も多いと思いますが、国内のDX推進に関する状況も刻一刻と変化しますので複数の調査結果との比較も有効だと思います。経済産業省のDX関連情報はDX Reviewでも経産省DXページで情報をまとめています。
本調査結果の詳細については下記リンクからご覧ください。
パーソル:DX推進に関する最新動向調査レポート2021(外部サイト)
Schoo、オンライン授業の実態に関する学生アンケートを実施
2021年8月5日、Schoo(以下「スクー」)は、大学生・専門学校生を対象にオンライン授業の実態に関するアンケート調査を行いました。調査結果については大学をはじめとする高等教育機関に参照いただける情報として共有されていますので、一部ご紹介します。
- 学校には通いたいが、週2~3日を希望する学生が多い。一方で、毎日通いたい学生も一定数いる
- 講義型授業や語学・ゼミなど、授業の内容によって受講方法を変えたいと考える生徒が多数である
- オンライン授業の満足度を上げるポイントは、ライブ・オンデマンドともに授業の「分かりやすさ」である
- ライブ・オンデマンドともに、オンライン授業が「不満/やや不満」と答えた学生は、「満足/やや満足」と答えた学生と比べて「教員とのコミュニケーション」に課題を強く感じている
スクーは今回の調査結果から、通学や授業の受講形態に対するニーズが多様化しており、対面とオンラインを選択できるハイブリッド型の授業形式が求められる傾向にあり、オンライン授業の満足度を上げるためには、授業の分かりやすさと、学生と教員のコミュニケーションなどの学習体験とを向上させる必要があると総括しています。
このようなニーズを解消するソリューションとしてスクーは高等教育機関DXプラットフォーム『Schoo Swing(β版)』を提案しています。ご興味ある方は調査結果とあわせて導入を検討するのも面白いかもしれません。これはDX Review編集部のいち意見ですが、このようなプラットフォームは自前で作るとセキュリティが脆弱になりがちで構築コストも高くつく割に、良いUXを生徒に提供するのは容易ではありません。その場合、既にあるサービスを導入した方が求める成果が得られやすいケースも多いように感じます。
IIJ、プライバシー保護対策関連サービスを拡充し、改正個人情報保護法に対応したメニューを追加
IIJは、2022年4月1日より施行される「令和2年改正個人情報保護法」のガイドラインが2021年8月2日に公表されたことを受け、世界各国のプライバシー保護規制への対応を支援するプライバシー保護対策関連サービスを拡充し、同改正法への対応メニューを追加しました。
あわせて、Cookie(クッキー)規制対応に必要なクッキーバナー・ツールの企業への導入を推進するためのパートナープログラム「クッキーバナーソリューション・パートナープログラム」を開始したとのことです。
令和2年改正法は、各企業に実務的な法規制対応が求められる内容となっています。加えて、企業が社会的信用を維持するためには、個人情報の取扱いに関する透明性の高い情報開示、および利用者本人がそれらの情報を理解した上で同意するかどうか等を決定できる本人関与の機会の確保が重要になってきます。
年々注目を集める企業の個人情報の取り扱いルールですが、一般的に注目されやすいシステム開発や運用等と比較するとどうしても対応が後手にまわってしまうという経営者・リーダーの方も多いのではないでしょうか。しかしながら、個人情報の取り扱いについてはもはや重要アジェンダの一つであり、知らなかったでは済まされない重大なリスクに繋がることも多々あります。この機会にぜひプライバシー保護についての対応を考えてみることをおすすめします。
IIJ、プライバシー保護対策関連サービスを拡充し、改正個人情報保護法に対応したメニューを追加
いかがでしたでしょうか。少しでもDXに取り組む経営者・リーダーの皆さまにとって役立つ情報があれば幸いです。週刊DXニュースは毎週火曜日に掲載しています。来週もぜひお楽しみください。