資生堂のDX新会社や静岡県DX人材の副業解禁など:週刊DXニュース(2021/05/11号)

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資生堂がアクセンチュアと新会社を設立。事業モデル改革から社内インフラ構築、デジタル人材強化に意欲

資生堂インタラクティブビューティー株式会社

2021年5月11日、株式会社資生堂がアクセンチュア株式会社との合弁会社「資生堂インタラクティブビューティー株式会社」を、今年7月に設立することを発表しました。資生堂インタラクティブビューティー株式会社では資生堂およびそのグループ会社に、デジタルマーケティング業務とデジタル・IT関連業務を提供する予定とのことです。

同社が注力するのはデジタルを中心とした事業モデル改革、グローバル標準のITインフラとオペレーションの構築、デジタル・IT領域での人材の強化など。アクセンチュアからの人材、知見を取り入れ、ビューティー領域に特化したデジタル・ITの戦略機能会社ならではのスピードとイノベーションにより、資生堂のIT機能の拡充はもちろん、新しいデジタルマーケティング戦略を強化していきます。

プレスリリースで紹介があった具体例は下記のとおりです。

  • 資生堂だけでは成し得なかった新しいビューティー体験を実現
  • お客さまがオンラインや店頭で行った肌診断やバーチャルメイクアップ履歴をデータベースに蓄積し、その履歴データを購買データや研究開発のデータ等と合わせて分析することで、時間や場所を自由に選択可能にし、お客さまに最適なカウンセリングや商品、レッスンのメニューの提案を可能とする
  • 美容に関する最新のテクノロジーを活用し、お客さま一人ひとりに合わせてパーソナライズされたサービスを、生涯にわたりデジタル、リアル問わずシームレスに、かつ様々なコンタクトポイントで提供する

資生堂は2021年2月にアクセンチュアとの戦略的パートナーシップによるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を表明していました。今回のリリースでは既存システムのクラウド移行を始めとする「クラウドファースト」の施策を実施すると記載されており、複雑化・大規模化した既存システムのクラウド移行に踏み切った決断は今後他の大企業からも注目されることとなるでしょう。もちろん、現時点でこの成否は分かりませんがDX Review編集部としてはこの勇気ある決断は素晴らしいと感じました。DXの成功事例を生み出し、国内の大企業が目標とすべきモデルケースとなることを期待します。

資生堂、アクセンチュアと合弁会社 「資生堂インタラクティブビューティー株式会社」を7月に設立

静岡県が「副業×DX人材」の公募を開始

2020年10月に「DX推進プロジェクトチーム」を、そして2021年4月に「デジタル戦略局」を発足してデジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進めてきた静岡県。さらなる変革を目指す中で2021年5月よりDX人材の採用プロジェクトをスタートしました。

しかも、今回募集されるDX人材は静岡県庁初となる「副業」での募集となります。民間から新たなDX人材を迎え入れ、県庁内における業務のデジタル化、業務改革の動きをさらに活発化させる狙いがあり、勤務は週1日程度かつ、一部リモートワークも可能とのことです。

この新しい挑戦を支援するのはエン・ジャパン。DX人材の採用から入庁後の定着・活躍までは、エン・ジャパンが一貫して支援を行うこととされ、「エン転職」「AMBI」「ミドルの転職」「engage」といった各種求人サービスで応募を受け付けます。

担うは、静岡県のDX推進。新たなDX人材を求め、県庁初、“副業“の公募を開始。

ALBERT:データサイエンティスト養成講座が経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」に認定

株式会社ALBERTは、経済産業省による「第四次産業革命スキル習得講座認定制度(Reスキル講座)」において、ALBERTのデータサイエンティスト養成講座(Python上級編)が2018年に続き、認定が継続されることを発表しました。

経済産業省では、ICTの発達に伴い、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献できる分野において、社会人が高度な専門性を身に付け、キャリアアップを図ることを促進しています。ALBERTは分析サービスの提供を通じて、様々な企業のIT・データの活用に向けた積極的な方針や課題等を認識しており、これら企業におけるデジタルトランスフォーメーションを推進する人材(DX人材)の育成に向けて、「データサイエンティスト養成講座」を提供してきました。

ALBERTのデータサイエンティスト養成講座の特徴は次の通りです。

  • 受講者のレベルや目的、業種に応じた最適なプログラムをご提供
  • 講師は経験豊富なALBERTのデータサイエンティストが担当
  • 各企業のテーマに合わせて、企業内データを活用した独自支援も可能

2021年10月1日から2024年9月30日までとのことですので、興味のある方はぜひ受講してみてはいかがでしょうか。

データサイエンティスト育成支援

いかがでしたでしょうか。少しでもDXに取り組む経営者・リーダーの皆さまにとって役立つ情報があれば幸いです。週刊DXニュースは毎週火曜日に掲載しています。来週もぜひお楽しみください。